経口補水液のOS-1は、「熱中症の予防には使えない」という認識で合っていますか?
その通りです。OS-1は予防ではなく、症状のある時に使用します。
調剤薬局併設店舗での事例です。 ご高齢のお客様が経口補水液(オーエスワン)をレジに持ってきたのですが、その際、「薬局の薬剤師に、お茶がわりに経口補水液を飲んだら熱中症予防になると教えてもらった」と言われました。経口補水液の使い方として正しくないと考え、念のため薬局で受け取った薬について聞いたところ、「高血圧のお薬」と答えたため、さらに心配になってしまいました。
「予防ではなく、症状があるときに飲むほうがよいと思います」と軽く助言することしかできませんでしたが、この対応でよかったのでしょうか? また、薬局の薬剤師の対応にモヤモヤしてしまいます。
【村松】
オーエスワン(OS-1)は予防ではなく、症状のある時に使用します。その薬剤師が本当に予防的な使い方をすすめたのであれば、オーエスワンの使い方として不適切と言えます。 https://www.os-1.jp/faq/01/
なお、高血圧などの持病のある方への対応については、OS-1の公式ページで出ている回答を参考にしてください。持病のある方は、かかりつけ医への相談が基本対応となります。 https://www.os-1.jp/faq/03/
一方で、患者さんは薬剤師の言ったことを誤って認識している可能性もあります。例えば、薬剤師は「予防」とは言っていないのに、患者さんにそう伝わってしまった…というようなケースです。薬剤師へのモヤモヤ感は最もなのですが、こういった行き違いはよくあることですので、本件については中立な立場で対応することをおすすめします。
もし私が質問者様と同じ立場であれば、患者さんに対し、「そうでしたか、ちょっとお待ちくださいね!」と言って、薬剤師本人に相談しに行きます。「患者さんが経口補水液の使い方を誤解されているかもしれません。心配で…」という感じで薬剤師の見解を聞いてみます。
質問者様が薬剤師のミスをお客様に直接訂正してしまうと、患者さんが薬剤師に不信感を抱いてしまう可能性もあるので、こういうケースでは当人同士で解決してもらってください。もしくは、薬剤師本人に相談して整合性をはかった上で、薬剤師に「ではこちらで患者さんに再度アドバイスしておきますね!」と伝え、自ら患者さんに説明し直すのももちろんOKです。
なお、今回の事例の原因が明らかに「薬剤師の知識不足」という場合には、まずは店長に本事例について共有し、店舗(会社)の課題として対応してください。
