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喘息の持病がある方は、NSAIDs を避けた方がよいですか?

「気管支喘息」の場合、アセトアミノフェンを優先的に検討します。「アスピリン喘息」の場合、市販薬ではNSAIDsもアセトアミノフェンも服用が禁止されています。

質問

喘息の持病をお持ちの方については、NSAIDs を飲むのは避けた方がいいのでしょうか?アセトアミノフェンの方がいいですか?

どちらの薬も添付文書の「してはいけないこと」に、「本剤または他の解熱鎮痛薬、風邪薬を飲んで喘息を起こしたことがある人」という記載があります 。 アスピリン喘息を起こしたことがなければ、おすすめしてもいいのでしょうか?

回答

【鈴木】

「アスピリン喘息」ではなく「気管支喘息」などであれば、アセトアミノフェンなどが販売の選択肢となります。ただし販売の際には、これまでに解熱鎮痛薬などを飲んで喘息が悪化したことがないかを確認し、悪化したことがある場合には販売しないようにしてください。

アスピリン喘息は、NSAIDsよりもアセトアミノフェンの方が発症リスクは低いと言われていますが、あらゆる種類の解熱鎮痛薬で強い喘息発作を起こす危険性があります。そのため、市販薬の場合、風邪薬や解熱鎮痛薬を飲んで喘息が出たことのある人は、NSAIDsもアセトアミノフェンも「禁忌」となっています。

鈴木伸悟

薬剤師。書籍の執筆や全国各地での講演を通してOTC医薬品の正しい知識を発信中。