OTC医薬品を正しく選ぶ教室 オンラインサロン Q&Aデータベース
更新日

緑内障の持病がある方の「鼻風邪」には、どのような薬をおすすめすればよいですか?

小青竜湯などの漢方薬が選択肢になりますが、西洋薬をご希望の場合はかかりつけ医・薬剤師に相談するようアドバイスしてください。

質問

「鼻水がひどく喉が痛い」というお客様から以下の相談を受けました。

  • 鼻水を止めたい
  • アレルギーが原因ではないと考えられる
  • 緑内障の持病がある

鼻水に使える成分は抗ヒスタミン成分と抗コリン成分なので、お客様には「使える市販薬がない」と伝え、受診をすすめました。 ですが、ほかに選択肢があったのではないかと考えてしまいます。

緑内障は「相談すること」になっているので、使用可能なケースもあるかと思います。 しかし、何を目安に注意すればよかったのかがわかりませんでした。

回答

【村松】

鼻水の症状がメインで、アレルギーではないとのことなので、ここでは「鼻風邪」への対応を前提として解説します。 緑内障をお持ちなので、おっしゃる通り西洋薬の鼻炎薬が使いにくいですね。そこで、鼻症状に効能のある漢方薬のうち、まずは「小青竜湯」を検討するのはいかがでしょうか?

もし漢方薬が苦手、もしくはどうしても西洋薬がよい(希望する市販薬がある)ということであれば、「市販薬は緑内障の方が服用注意となっているものが多い」ことを説明の上、かかりつけ医・薬剤師に市販薬を使ってもよいか相談するようアドバイスしてください。

なお、薬剤師が対応する場合、お客様に緑内障の種類や経過などを確認の上、もう少し広い選択肢の中から商品を選べる可能性があります。店舗に薬剤師がいる場合は、引き継いでもOKです。

さらに、この質問では鼻水の形状まではわかりませんが、ドロドロした鼻水でなおかつ喉も痛い場合、「副鼻腔炎」なども疑われる症状です。その場合はセルフケアでの対応が難しいので、できるだけ早く病院に行くよう伝えてください。

村松早織

薬剤師。登録販売者の資格取得や法定研修などを行う会社を運営中。