トラネキサム酸で副作用が出たことのある方は、ヨウ素を使ってはならないのでしょうか？
「ヨウ素を使ってはならない」ということはありません。
「トラネキサム酸で副作用が出たことがある」というお客様から、喉用のスプレーについて相談がありました。 そのお客様は、以前、薬剤師に相談したこともあり、そのときはヨウ素が入っていない「アズレン配合の喉スプレー」を提案されたそうです。
トラネキサム酸で副作用が出たことのある方は、ヨウ素を使ってはならないのでしょうか？ また、なぜその薬剤師さんはヨウ素入りの喉用スプレーではなくアズレンの方を選んだのでしょうか？
【村松】
「ヨウ素を使ってはならない」ということはありません。 また、おそらくその薬剤師の考えは、
- トラネキサム酸NGということは、内服の喉の薬の選択が難しそうだ
- 外用の喉の薬を選ぼう
- アズレンとヨウ素を比較すると、アズレンの方が安全性が高い（持病のある人にも使いやすく、副作用の頻度も低い）
- 薬の副作用を心配されている方なので、アズレンを選ぼう
このような流れだと推測されます。
なお、風邪の予防に対し、「水うがい」と「ヨウ素うがい」を比べた有名な比較試験があり、「水うがいの方が、より有効である」という結果となっております。以下が資料になります。 https://www.hoken.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015/03/gargle2007.pdf
こちらによると、「ヨード液がのどに常在する細菌叢を壊して風邪ウイルスの侵入を許したり、のどの正常細胞を傷害したりする可能性が考えられる」と記載があります。参考にしてください。
村松早織
薬剤師。登録販売者の資格取得や法定研修などを行う会社を運営中。